2017年6月14日水曜日

【卒業生インタビュー・土居麟馬さん】やるかやらないかの2択で、「やる」を選択する

受験生の方から時折、「この学部に入ったら、外国語ができるようになりますか」とご質問を受けます。残念ながら、「外国語ができるようになる」魔法はありません。外国語学習に限らず、国際文化学部が皆さんにご提供できるのは、目的地に向かって歩いていくための「ヒント」。遠回りしないコツや、新しい観点などです。待っているだけでは何も得られませんが、手を伸ばせば伸ばすほど、多くの「ヒント」を集めることができます。
手を伸ばすことの大切さにいち早く気づかれた土居さんに、学部時代のエピソードや現在のお仕事について、お話いただきました。

国際文化学部卒業生インタビュー 2015年3月卒/デザイナー

土居 麟馬さん



「世界に衝撃を与える」をモットーに、原宿系アパレルブランドでデザイナーをしています。しかし、専門の勉強をしてきたわけではありません。この学部に入って得たあるポリシーを基に今を生きています。

そのポリシーは、3年生の時に見出しました。「やった人が勝つ」のではないかということです。1年生の時は中国語を勉強し、SA中は上海で自転車旅をし、その後は1年間休学してロンドンに留学しました。自分は何でもできる、そう驕り高ぶっていました。でも実際、自分は何も残せていませんでした。大成している人と自分、その違いは何か?その疑問について、教授に相談したり、頑張っている友人を見たりして、わかりました。答えは単純で、「やったかやっていないか」。自分だってやれると思っていても、言い訳してやっていませんでした。そこからマインドを切り替えて、講義を最前列で受けたり個展をやったりもしました。技術とかは置いといて、やった者勝ちだと思ったからです。

専門の勉強をしたわけではない僕がデザイナーとして現在仕事をできているのは、センスがあるからとか、そういう理由ではありません。やるかやらないかの2択で、「やる」を選択するからです。そして、学部で学んだあらゆることを引き出しながら仕事に生かしています。学部での出会いと学びがなければ、今頃僕は形だけで本質の無い人間だったと思います。

「国際文化学部はアットホーム」です。このことは、僕が入学する前によく耳にしました。そして実際、アットホームでした。教授方は僕たちの想像を遥かに超えるすごい人たちで、学部の職員さんもとても親切。この贅沢な環境が、僕は大好きです。




土居 麟馬(どい・りんま)1991年生まれ、横浜市出身。2007年に法政大学第二高等学校に入学、高校時代はアメリカンフットボール部に所属。2010年に法政大学国際文化学部に入学。スタディ・アブロードプログラムでは上海に留学、その後一年間ロンドンに語学留学。学部4年次に国際文化情報学会で個展「Rimma Doi Exhibition」を開催し、奨励賞受賞(右写真は展示の様子)。2015年卒業後、アパレルブランド「ACDC RAG」で仕事をスタート。

2017年6月1日木曜日

2017.5.18 「生明俊雄先生 講演会『ヒット曲はどのように作られてきたのか― レコード産業における音楽制作&マーケティングのあり方とその変遷 ―』」開催レポート

5月18日(木)、講師に生明あざみ俊雄先生をお迎えし、FICオープンセミナー「生明俊雄先生講演会『ヒット曲はどのように作られてきたのか ― レコード産業における音楽制作&マーケティングのあり方とその変遷 ― 』」が行われました。

生明俊雄先生
講演のテーマはズバリ「ヒット曲はどのように作られてきたのか」。「ヒット」の影には宣伝その他の仕掛けが必ず存在しますが、生明先生によると、日本で最初の「ヒット曲」である『カチューシャの唄』(1914年・大正3年)には、すでに現在の「タイアップ」「メディアミックス」と呼ばれるような現象が起きていたとのこと。ちょっと驚きです!

スクリーン上は『カチューシャの唄』作曲者の島村抱月
会場には、国際文化学部を中心に本学の学生、さらには学外からの参加者もあわせて多彩な顔ぶれが集まり、講師のお話に熱心に耳を傾けていました。

講演会の様子
講演会は終始なごやかな雰囲気で進みましたが、レコード会社での勤務のご経験を踏まえた生明先生のお話には、大変説得力がありました。とりわけ音楽制作の現場に関するお話、音楽産業の現状・要因分析からは、音楽とは人間が作っているのだということが強く伝わってきました。

質疑応答の様子
音楽CDの売り上げの不振やテレビの音楽番組の減少が伝えられる今日、アーティストたちは果たして幸せなのでしょうか?私たちの追究はまだまだ続きます。
(文責:林志津江)